歩くことは大事です

歩く人

人間は加齢とともに、足から弱ってきて、運動することや外出することが、億劫になってきますね。

しかし歩かないことは、様々な影響を及ぼします。


一般的には25歳を超えると、ゆるやかに筋量が減少し始めます。
ロコモティブシンドローム(立つ歩くなど移動機能の低下をきたしている状態)と言われ、足腰の筋肉が衰えてしまい膝に負担がかかり、足の痛みや、筋力低下で歩行が困難だと、自分の力で行きたい所へも行けないといった自立度の低下、生活の質(QOL)にもかかわってきます。


下肢に流れていった血液やリンパ液は、ふくらはぎのポンプ作用により、上半身に戻りますが、歩かない生活をしていると、血液やリンパ液が循環せず、むくみやすくなります。新鮮な酸素や栄養が運ばれていない状態です。よく例えるのは、川の流れが良いところはいつも水が澄んで綺麗な一方、川の流れが悪いところは淀み、色は濁り、悪臭を放っているようなイメージです。

その為の、一番手頃な運動が歩くことです。

歩行による有酸素運動及び身体上下の振動は、脳への刺激と神経細胞の新生促進、血液循環を改善する為、脳を活性化する効果が有り、認知症の予防にもなります。

膝の軟骨が擦り減るのは、筋力の衰えもありますが、血流が悪くなることで、軟骨が潤滑性と弾力性を生み出す物質を生産することができにくくなることも一因です。下肢の血液循環をよくすることで、軟骨の細胞代謝を促進させ、痛みの物質を関節の外に排出させやすくなります。

また脚力を維持することは、上半身の重さを支え、バランスを保つことや、歩行時の衝撃をやわらげる役割を果たすだけでなく、太ももとお尻の筋肉量で基礎代謝の維持(太りにくくなる)にも貢献しています。

さらに、糖と脂質を分解する能力が高まるので、糖尿病や高脂血症の予防に効果があります。

運動の目安としては、1回1時間程度の有酸素運動を週2回ぐらい行うと良いでしょう。(膝痛や股関節痛などある方は、無理して歩くのは控えましょう)好きなことができる、自分で行きたい所へ行けるといった、生活の質を維持する為にも、普段から身体を動かす習慣をつくって、痛みのない、身体づくりをしていきましょう!