ゴルフやテニス・野球などのスポーツで「腰をもっとまわして」と言いますが、骨格で考えるとこの言い方は少し違うのです。
背骨(脊柱)は1本ですが、首の骨(頚椎)、胸の骨(胸椎)、腰の骨(腰椎)、おしりの骨(仙骨)に分けられます。
背骨はさまざまな動作に対応し、前後、左右、回旋と動かすことができますが、動作によって骨の動く角度が異なります。
胸椎には肋骨が、仙骨には腸骨等の骨がついています。一方、頚椎、腰椎にはなく、筋肉が固定するためのサポートをしていますが、骨より筋肉の方がどうしても弱いので、頚椎や腰椎は胸椎や仙骨に比べると痛めやすいのです。
また身体をひねる回旋動作において、腰を大きく回しているように感じますが、実際には腰椎は少ししか動いていません。下記の例のように角度で言うと5度ぐらいです。ではどこが大きく回っているかといいますと、股関節であったり、腰椎の上にある胸椎というお腹から胸の骨の部分です。
例)身体を125度振り向いた場合 ・・・胸椎30度/腰椎5度/股関節90度
スポーツの場面で体幹が捻じれる、腰を捻じるという場面はたくさんあります。
野球やテニス・ゴルフなどのスイング動作で、よく「腰をもっと回して」というのは、腰だけではなく、胸椎や股関節と連動して回旋をしないと、大きくひねることができません。
腰を無理にまわしていると、腰部に過度な回旋運動のストレスがかかってしまい腰痛になりやすいです。(特にデスクワーク中は股関節が使えないので負担がかかりやすい)
腰だけに負担がかからないようにする為には、股関節を柔らかくすることの他に、背骨全体を使って身体を連動させて動かせるようにすることが大事です。
背骨を意識して、柔らかくする運動には、ネコの運動がいいですよ!(ゆらすだけ体操より引用)