最近はだんだん気温も下がり眠りやすくなってきましたが、皆さんは寝ている時に寝返りうってますか?
1日の約3分の1を費やす睡眠の時間は、重力から開放される貴重な時間であり、脳や身体の疲れをとり、心身の機能を回復させる為にはかかせません。
良い眠りが得られると、 細胞の再生が促される代謝サイクルがうまくまわることで、痛みや疲労の回復を促進させます。
睡眠中は、しばらく静止状態のまま同じ姿勢を続けてしまうので、体がかたまらないように無意識に寝返りをするのですが、寝返りをせず、同じ姿勢でずっと寝ていると、特定の部分に負荷が多く掛かり、血液やリンパ液の流れが悪くなります。
しっかり寝ているのに疲れが取れなかったり、朝の起床時に、腰が痛いのは、もしかしたら寝具が良くないのかもしれません。
寝返りのうちやすさを決めるのは、寝具である枕と布団です。
いい寝具は、自然な寝返りがうて、背骨を安定させ、負担をかけません。背骨からは臓器や器官へ神経がつながっており、手足を動かしたり、痛みやしびれといった感覚を脳に伝える役割をします。その背骨に、負担がかかり歪んだまま寝ていると、痛みがでたり、器官の働きが悪くなり、疲労回復になんらかの支障が出やすくなります。
百貨店や通販では、低反発などが人気みたいですが、身体がピタッと沈み込み、形状にあわせてしまうので、身体の余分な熱や湿気を放出しづらく、寝返りもうちにくいのでお勧めはしません。また柔らかすぎるのも、沈み込んで脊柱がゆがんでしまい負担がかかります。
硬すぎるのも寝にくいですが、適度な硬さがある方が沈み込みも少なく、身体を保持してくれるので寝返りがうちやすく、身体がかたくなりにくいのです。
えがお療法院やすらぎでは、ふわふわのベッドより昔のせんべい布団のようなものの方をお勧めしています。
そして枕ですが、布団と同様に、ある程度の固さが大事ですが、それ以上に首と頭の高さ、位置が重要です。
具体的には上向きで寝た時に、背骨から続く首の骨の自然なカーブを補正してくれる形状を持っていながら、寝返りをうった時に、おでこ-鼻-顎-首-胸を結ぶ線が、床と平行になる高さの枕をオススメしております。枕が高すぎると、首の骨が伸ばされて、背骨の自然なS字カーブが崩れますので気をつけてください。
以前テレビ番組でも、腰痛に関連して寝返りの重要性について放送していました。
テレビの内容としては、16号整形外科の山田朱織先生が以下のように述べていました。
腰痛と寝返りには因果関係があること。
寝返りは、身体の歪みの修正以外に、内臓の重みで背骨、腰に負担がかからないようにしていること。
睡眠中、腰痛で目が覚めたり、朝起きた時に腰が痛い場合は、寝返りがしっかりうててないということ。
山田先生のHPにも寝返りを重視する理由が書いてあります。
就寝時の寝返りは通常20回~30回程度行われるのが良いと言われています。
寝返りには、一般的に「体液(血液・リンパ液・関節液)循環」「体温調整」「体圧分散」の意味があると言われていますが、山田朱織枕研究所ではさらに、「脊椎の修復(背骨を整える)」の役割もあるのではないかと提唱しています。
この夜間の寝返りと、枕の計測時の(覚醒状態)での寝返りに大きな相関性があると考えており、計測方法として重視しています。
起きている状態でも寝返りがしやすいということは、力を入れずに寝返りができるということであり、就寝時も力が入らない結果、起きることなく寝返りができるのです。起きることなく寝返りができれば、深い睡眠が続くことにもなります。
スムーズな寝返りの為に、いい寝具かの見分け方
①寝具の上に仰向けに寝て、両手を胸の前で組んで膝を立てる。
②その状態で左右に寝返りをうちます。
③寝返り時に肩と腰が同時に転がっていると、スムーズな寝返りをうちやすく、寝具があっている。
首、背中や腰の負担をへらして、スッキリとした朝を迎えましょう!!
当院でも、上記のようなゆらし療法独自の半月の形をした健康枕を提供しておりますので、ご希望があれば、お申し付けください。